ゆずたろの観劇備忘録

観劇の記録用。小劇場系演劇に急にハマってしまった人。とんでもなく初心者です。X-QUESTさんの現場に行くのが夢。

パダラマ・ジュグラマ/おぼんろ

シアターミクサ
2022-2-19㈯
13:00公演

キャスト
タック 末原拓馬
ジュンパ さひがしジュンペイ
トシリモ 八神蓮
メグメ わかばやしめぐみ
リンリン 塩崎こうせい


何もかもがうまく行かない世界。
そこで生きていく人間とキツネとニワトリ。
生きていくには食べなければどうにもならない。
生きていくためにニワトリを生産し続ける工場カイダムへと食料であるニワトリを盗むために侵入するキツネたち。
そこで出会ったのは生まれたばかりのひよこだった。そのひよこをなんとか食べようとするキツネたちだったが…。


【以下感想】

終始泣いてました。アイメイクは溶けたし。マスクはべちょべちょ…。
予習として観劇三昧さんで公開中の初演をみていたのですけど、一度この物語を知った上で冒頭から見ると泣けるところしかない。まじで。始まりは後半で絵描がれなかったラストシーンなので…もう始まって数分で泣ける体験なかなかないと思います。繰り返し見るべき物語だし今回の再演はミックスキャストでおぼんろ外のメンバーが5人もいるのでなおのこと。
基本キャストを5人でまわしてるなんて信じられないくらい舞台を4匹と1人が駆け回るんですよね。とくにいちばん動き回るタックとトシリモがおっきい(体格)のでめちゃくちゃ迫力ある。でもかわいい。

パダラマ・ジュグラマというお話はキャラクタそれぞれの良い面と悪い面を話の中で描いているので見てる観客側に訴えてくるものがすごく強い。
善と悪で分けるのは短絡的すぎるかもしれないけど当初純真無垢に描かれるタックのエゴと苦悩、厳しいジュンパの奥底の想い、自分本位のトシリモが他者といたいと願う心、弟想いのメグメがその想いのあまり犯してしまう罪。個人的にリンリンの愛は作中ブレずにずーっとそこにあるので、リンリンがいなくなってもあるのでそこがたまらなく愛しい。
そんなキャラクタたちを演じるキャストの皆様のパワーというかエネルギーが客席にすごく伝わってきて素晴らしい舞台…。
お話も、音楽も、照明も、スタッフさんたちもみんな素敵でしたありがとうございました。
おかげで見終わったあとの情緒はぐちゃぐちゃです。感受性を刺激される幸せがある。


配信の大楽も拝見したんですけど倫平さんのリンリンも素晴らしかったですね…慈愛に満ちている感じがすごく強いリンリン。だいすき。

パダジュグ私にとって大事な作品になってしまって言葉でまとめるのが遅くなってしまったしうまくまとめられたのかよくわからない。めっちゃ良かったのでおぼんろはたくさんの人に見てほしいって思ったのはたしか。
次回以降の公演も絶対行こうときめました。


唯一残念だったのは今回の席が最前列の下手端だったのでラストのあのタックの名シーンが動かされた階段で被ってよくみえなかったことかな…これはちょっと不満を言いたいあそこは見たいシーンだったので。